Japanische Klassiker mit Furigana
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さばくのびき
沙漠の美姫
国枝 史郎
Lesen Sie 沙漠の美姫 (さばくのびき) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.658 Zeichen · 14 Bildschirme
一
一
「君は王昭君をどう思うね?」
私は李白にこうきいてみた。
と、李白は盃を置いたが、
「まあK君これを見てくれたまえ」紙へサラサラと詩を書いた。
昭君払玉鞍。上馬※紅頬。
今日漢宮人。明朝胡地妾。
「成程」と私は薄ら笑いをしたが、
「ほんとに君はそう思っているのか?」
「こう思うより思いようがないよ」
「左様なら」と私は李白の家を出たが、その足で王安石の家を訪ねた。「君は王昭君をどう思うね?」
「まあK君これを見てくれたまえ」
で、王安石は詩を書き出した。
明妃初出漢宮時。涙濕春風鬢脚垂。低囘顧影無顔色。……
「いやもうそれだけで結構だ」
私はこういって書くのをとめた。
「ほんとに君はそう思っているのか?」
「こう思うより思いようがないよ」
「左様なら」
と私は王安石の家を出たが、その足で欧陽修の邸をたずねた。
「君は王昭君をどう思うね?」
「まあK君これを見てくれたまえ」
欧陽修が筆を握ったので、私が露骨に渋面をしてみせた。
「いずれは君も詩を書くんだろう?」
「うむ、まあ、そりゃァそうだがね」
「で、長いかね短いかね?」
「そうだなァ鳥渡長い」
「君、まことに済まないが、要点ばかりを書いてくれたまえな」