Japanische Klassiker mit Furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lesen Sie 浮雲 (うきぐも) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.980 Zeichen · 222 Bildschirme
英語の稽古を初めた時も、またその通りで、初めるまでは一日をも争ッたが、初めてみれば、さほどに勉強もしない。万事そうした気風で有てみれば、お勢の文三に感染れたも、また厭いたも、その間にからまる事情を棄てて、単にその心状をのみ繹ねてみたら、恐らくはその様な事で有ろう。
かつお勢は開豁な気質、文三は朴茂な気質。開豁が朴茂に感染れたから、何処か仮衣をしたように、恰当わぬ所が有ッて、落着が悪かッたろう。悪ければ良くしようというが人の常情で有ッてみれば、仮令え免職、窮愁、耻辱などという外部の激因が無いにしても、お勢の文三に対する感情は早晩一変せずにはいなかッたろう。
お勢は実に軽躁で有る。けれども、軽躁で無い者が軽躁な事を為ようとて為得ぬが如く、軽躁な者は軽躁な事を為まいと思ッたとて、なかなか為ずにはおられまい。軽躁と自ら認めている者すら、尚おこうしたもので有ッてみれば、況してお勢の如き、まだ我をも知らぬ、罪の無い処女が己の気質に克ち得ぬとて、強ちにそれを無理とも云えぬ。若しお勢を深く尤む可き者なら、較べて云えば、稍々学問あり智識ありながら、尚お軽躁を免がれぬ、譬えば、文三の如き者は(はれやれ、文三の如き者は?)何としたもので有ろう?