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Japanische Klassiker mit Furigana

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なみだをもってせいぎをささえる

涙をもつて正義をささえる

金森 徳次郎

Lesen Sie 涙をもつて正義をささえる (なみだをもってせいぎをささえる) von 金森 徳次郎 (かなもりとくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.332 Zeichen · 38 Bildschirme

Aozora Bunko

どこからかその文句が出て来なければならぬ。社会が文句を言うわけでございます。その社会というものがどんな口をもつて叫ぶか相当これはまわりくどく考えなければならぬ。ある場合は法律が出て、ある場合にその法を執行する人が出てくる。警察官は捜索をやるだろう。又検事はその捜査権を行使して起訴の手続をとるであろう。その他刑務所の職員はその後の始末をつけるであろうというふうに、あちらこちらにおきましていろいろのことが一斉に動き出すことによつて、この社会正義は擁護されているのでありますが、その時にどこかその沢山の国家の口になるような国家の手足になるような多くの部分が責任を怠つたら、社会正義遂に実現されることはなかろうと思います。

例えば刑務所において死刑を執行する職員が「俺は今朝子供を亡くした、仏様に祈る心から今日は死刑の執行はやめよう」と思つたら国家の秩序は保てないし、人世の正義は擁護されないということになると思います。ただ近来の人を見ますと所謂民主主義の時代になつて来る。ある権力によつて我我は規制されていない。われわれは自分の考で勝手に朗らかな人生を描いてゆきたいという時に自分で努力して社会正義を守ろうという人は一寸少くなるような気がいたします。