Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんやのしちょう
深夜の市長
海野 十三
Lesen Sie 深夜の市長 (しんやのしちょう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.982 Zeichen · 220 Bildschirme
その代り金庫の棚には大きな馬蹄形磁石が一つ、人を莫迦にしたように鎮座していた。――人々はウムと呻ったきり、互いの顔を見合わせた。
「どうですナ動坂さん」と総監は穴の明いた金庫を指さして云った。「都合のいい嘘をつきたいため、今※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)しこんだ鍵を偽せ物と呼びたいようですが、これはやっぱり本物のT市の鍵ですよ。だが貴方の工場で作ったこんな強力な磁石が入っているんでは、いくら本物の鍵を入れても扉は明く筈がないですネ。それはいいとして、紛失した重要書類の所在は、貴方が一番御存知のように思いますが、至急当局へお返しねがいたいですね」
「誰が書類のことなんか知るものか」動坂三郎は早くも出口のところまで逃げていたが、カッと目を剥いた。「ウム、よくも邪魔を……イヤ横暴なことをしたなッ。明日まで待っていろ、貴様を馘にした上、貴様が深夜の闇に隠れてどんな悪事を重ねているか、その仮面を引ン剥いてやるから……。よく覚えていろッ」
黒河内総監はニヤリと動坂の後を見送り、
「仮面は貴方のことです。貴方の仮面さえ剥げば、私はすぐにも辞職しようと……これ、この通り辞表を用意しています」