Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆなのたましい

湯女の魂

泉 鏡花

Lesen Sie 湯女の魂 (ゆなのたましい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.936 Zeichen · 55 Bildschirme

Aozora Bunko

」

十三

「上の鳥居の際へ一人出て来たのが、これを見るとつかつかと下りた、黒縮緬三ツ紋の羽織、仙台平の袴、黒羽二重の紋附を着て宗十郎頭巾を冠り、金銀を鏤めた大小、雪駄穿、白足袋で、色の白い好い男の、年若な武士で、大小などは旭にきらきらして、その立派さといったらなかったそうだよ。石段の上の方から、ずって寄って、

(推参な、婆あ見苦しい。)と言いさま、お前、疫病神の襟首を取って、坂の下へずでんどうと逆様に投げ飛ばした、可い心持じゃないか。お小姓の難有さ、神とも仏ともただもう手を合せて、その武士を伏拝んだと思うと、我に返ったという。

それから熱が醒めて、あの濡紙を剥ぐように、全快をしたんだがね、病気の品に依っては随分そういう事が有勝のもの。

お前の女に責められるのも、今の話と同じそれは神経というものなんだから、しっかりして気を確に持って御覧、大丈夫だ、きっとそんなものが連れ出しに来るなんて事はありゃしない。何も私が学者ぶって、お前さんがそれまでに判然した事を言うんだもの、嘘だの、馬鹿々々しいなどとは決して思うんじゃないよ。可いかい、姐さん、どうだ、解ったかね。