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Japanische Klassiker mit Furigana

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まんかんところどころ

満韓ところどころ

夏目 漱石

Lesen Sie 満韓ところどころ (まんかんところどころ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.601 Zeichen · 148 Bildschirme

Aozora Bunko

路のない谷へ下りたり、足場のない岡へ上ったりするので、汗が出て、顔の皮がひりひりして来た。その上胃がしきりに痛む。是公に聞いて見ると、射撃場へ連れて行ってやるんだと云うから、例の連れて行ってやると云う厚意に免じて、腹の痛いのを我慢して目的の家まで行ってすぐ椅子の上へ腰をかけてしまった。是公がしきりに鉄砲の話をするようであったが、とんと頭に響かない。何でもこの家だけは会社から寄附してやった。これでも二千円とか三千円とかかかったという事だけがようやく耳に這入った。

そこへ汚ない支那人が二三人、奇麗な鳥籠を提げてやって来た。支那人て奴は風雅なものだよ。着るものもない貧乏人のくせに、ああやって、鳥をぶら下げて、山の中をまごついて、鳥籠を樹の枝に釣るして、その下に坐って、食うものも食わずにおとなしく聞いているんだよ。それがもし二人集まれば鳴き競をするからね。ああ実に風雅なものだよ。としきりに支那人を賞めている。余はポッケットからゼムを出して呑んだ。

十

政樹公が大連の税関長になっていると聞いてちょっと驚いた。政樹公には十年前上海で出逢ったきりである。