Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
まんかんところどころ
満韓ところどころ
Lesen Sie 満韓ところどころ (まんかんところどころ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.601 Zeichen · 148 Bildschirme
窓から首を出して、一面に濡れた河原の色を眺めながら、おれは梨畑をやめて休養しようかしらと云い出した。橋本は合羽ももっているし、オヴァーシューも用意して来ているのでなかなか景気が好い。ことに農科の教授だけあって、梨を見たがったり、栗を見たがったり、豚や牛を見たがる事人一倍である。早速用意をして大重君を伴れて出て行った。余はただつくねんとして、窓の中に映る山と水と河原と高粱とを眼の底に陳列さしていた。薄く流れる河の厚さは昨日と同じようにほとんど二三寸しかないが、その真中に鉄の樋竹が、砂に埋れながら首を出しているのに気がついたので、あれは何だいと下女に聞いて見た。あれはボアリングをやった迹ですと下女が答えた。満洲の下女だけあって、述語を知っている。ついこの間雨が降って、上の方から砂を押し流して来るまでは、河の流れがまるで違った見当を通っていたので、あすこへ湯場を新築するつもりであったのだと云う。河の流れが一雨ごとに変るようでは、滅多なところへ風呂を建てる訳にも行くまい。現に窓の前の崖なども水にだいぶん喰われている。
そのうち雨が歇んだ。退屈だから横になった。