Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せんこうてい「ハビヒツブルグ」

潜航艇「鷹の城」

小栗 虫太郎

Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

が、法水は優しげに首を振り、衣袋から封筒のようなものを取り出した。

その刹那、ウルリーケの全身からは、感覚がことごとく失せ切って、ただうっとりと、夢見るように法水の朗読を聴き入っていた――その内容というのは、はたして何であったろうか。

――そうして守衛長が私を案内して、いくつか数限りない望楼の階段を上って行きました。

それも、私が英人医師であるからでしょうが、やがて階段が尽きると、廊下の突き当りには美しい室がありました。

そして、その中には、見るも異風な姿をした人物が、一人ニョッキリと突っ立っているのでした。その人物は、フォールスタッフの道化面を冠っていて、身長は六呎以上、着衣はやはり、我々と異ならないものを、身につけておりました。

ところが、腰を見ると、そこには頑丈な鎖輪が結びつけられてあるのです。

もちろん会話などは、片言一つ語るのを許されません。

それから、診察を始めたのでしたが、それには、バスチーユの鉄仮面を見た、マルソラン医師が憶い出されたように、やはり最初は、面の唇から突き出された舌を見たのでした。

そうして、全身の診察が終ると、再び叔父のフォン・ビューローの許に連れ戻されましたが、その時不用意にも、私は患者の姓名を訊ねてしまったのです。