Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せんこうてい「ハビヒツブルグ」

潜航艇「鷹の城」

小栗 虫太郎

Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

「貴方は、私が覆うていたものを、残らず剥ぎ取っておしまいになりましたわね。それでは、私をテオバルトに遇わせて下さいましな。法水さん、それにはいったい、何処へ参ったらよろしいのでしょうか」

「ともかく、この場所においで下さい。いま、すぐに連れてまいりましょう」

と異様な言葉を残して、法水は隣室に去ったが、やがて連れて来たその人を見ると、二人はアッと叫んで棒立ちになってしまった――それが人もあろうに、ヴィデだったからである。

しかし法水は、力を罩めて彼に云った。

「フォン・エッセン男爵、もう宜い加減に、その黒眼鏡を除されたら、いかがですかな。貴方が、遭難の夜ヴィデを殺したという事も、三人に木精をあてがって盲目にし、それなりヴィデになり済ましたという事も、また、妻を奪った八住を殺したばかりでなく、娘の朝枝までも手にかけようとした事も――ハハハハ、あのまんまと仕組んだ屍体消失の仕掛でさえ、僕の眼だけは、あざむくことができなかったのです。貴方が、髪を洗って、傷や腫物の跡を埋め、またしばらく、過マンガン酸加里で洗面さえしなければ、再び旧の美しい、アドリアチックの英雄に戻るでしょうからね」