Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せんこうてい「ハビヒツブルグ」

潜航艇「鷹の城」

小栗 虫太郎

Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし、艙蓋の下に出ると、たちまちその手が潜水操舵器を掴んで、「鷹の城」は、けたたましく唸りながら迂回を始めたが、やがて防堤下の岩壁が、前方に透かし見えるところまで来ると、今度は舵を操って、それと並行に走らせた。

すると、不思議な事には、少し行くうちに、艇がみるみる水面に浮び上がってゆくのだったが、まもなく硝子の壁に、碧い陽炎が揺らぎはじめた――艇長フォン・エッセンは、なぜ「鷹の城」を水面に浮き上がらせたのであろうか。

ところが、艇を出ると、法水は、この事件が終った旨を一同に報せた。

「ところで、あの魔法のような隠身術も、底を割れば、たかがこの白い帯一つにすぎなかったのですよ」

検事とウルリーケを伴って、艇内に入ると、法水は、潜水服が吊されている一画を示した。

いずれも、胴着とズボンの間が、前の方だけ少し離れていて、そこから白い、大帯革の裏が見えた。

「つまり艇長はいつも、この中に隠れていたのでしたが、その以前にこの帯なりの隠し彫りを、下腹一面に施したことを忘れてはならないのです。つまり、日頃は見えないのですが、酒を嚥むとか湯に入るかして、全身が紅ばんでくると、それまで見えなかった白い隠し彫りが現われてくるのです。