Japanische Klassiker mit Furigana
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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
Lesen Sie 潜航艇「鷹の城」 (せんこうてい「ハビヒツブルグ」) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 132.395 Zeichen · 263 Bildschirme
そして、白いズック表紙の艇内日誌を開いたが、その時二人の眼にサッと駭きの色がかすめた。
というのは、最初の一頁と、中ごろにある伊太利戦闘艦「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の雷撃を記した、一枚以外の部分は、ことごとく切り取られているからだった。
ところが、それを初めから読み下していくうちに、最初の日の記述の中から、次の一章を拾い上げることができた。
――ウルリーケが首途の贈り物に、「ニーベルンゲン譚詩」をもってした真意は、判然としないが、彼女はそのうちの一節に紫鉛筆で印しをつけ、かたわらの艇員の眼を怖れるようにして余に示した。
余はただちにその意味を覚ったので、くれぐれも注意する旨を述べ、彼女に感謝した。しかし、それがために心は暗く、彼女の思慮はかえって前途に暗影を投げた。
三、深夜防堤の彷徨者
「法水君、分った、やっと分ったよ。傍線をつけたのは、やはりウルリーケだったのだ」
検事が勢い込むのを、法水は不審げに眺めていたが、
「分ったって……、いったい何が分ったのだ?」
「つまり、葉と十字形さ。いわばこいつは、ジーグフリードの致命点だったからね。