Japanische Klassiker mit Furigana
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みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
Lesen Sie 澪標・落日の光景 (みおつくし) von 外村 繁 (とのむらしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.889 Zeichen · 268 Bildschirme
この物情騒然たる中を、母はとうとう汽車に乗って行ってしまったか、と、何だか馬鹿にされたようでもある。が、母が、ひどく哀れなようにも思われる。
それから暫くの後、私はベッドの上に、胸を開いて、仰臥している、胸骨の骨髄穿刺を受けるためである。
「何でもありませんが、機械が一寸いやな感じですから」
そう言って、私は目隠しをされる。が、ベッドの上の私は神妙である。先の入院の経験もあり、私は自分を放棄することには慣れている。例えば、痛いか、どうかと臆測はしない。痛い時には、痛がればよいと思っている。
麻酔の注射が打たれる。ひどく痛い。が、直ぐ麻酔がきいて来る。次ぎに、針が刺されたらしい。麻酔のため痛感はないが、強い圧迫感を感じる。
「少し痛いですが、痛いと思った時は、もう終りですから」
この医師はひどく親切である。瞬間、思わず体が反りかえるような激痛を覚える。骨の中には麻酔はきかないものらしい。が、針は直ぐ引き抜かれたようである。医者の言葉通り、痛みは一瞬のことであった。私は目隠しを解かれ、看護婦に言われるままに、暫くベッドの上で休んでいた。
名古屋から帰って来た弟が、報告に来る。