Japanische Klassiker mit Furigana
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みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
Lesen Sie 澪標・落日の光景 (みおつくし) von 外村 繁 (とのむらしげる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.889 Zeichen · 268 Bildschirme
そうして友人に教えられた、オルガスムに達したらしい。私も今までに経験したことのない快感を伴って、頂点に達した。
とく子に対する私の感情は一変した。最早、そんなとく子に献身者の姿はない。むしろ共犯者の、等しく浅ましい姿である。が、奇妙なことに、とく子に対する親愛感は急に一段と増した。二人は互に肉体の深奥の秘密を知りつくしたわけである。直接、肉体に繋がる、夫婦だけが抱き得る感情であろう。
とく子は終ってからも、その顔を私の頬に押し当て、私の体を離そうとしない。再び私の性欲は昂奮する。とく子も同様らしい。遠慮勝ちに腰を動かしている。哀れも極れり、と私は窃かに思う。猛烈な愛情を感じる。
秋の空の青い朝、私はとく子から体の異状を告げられる。先月から月経を見ないという。勿論、私はそれが何を意味するかは知っている。しかしまだ全然実感は湧かない。
午後、私達の雑誌の同人会がある。本郷三丁目の青木堂という喫茶店へ行く。とく子から、先に打ち合せておいたように電話がかかって乗る。受話器をあてた耳に、とく子の声が聞えて来た。
「やはりそうなんですって」
「そうか。それじゃ、とにかく体に気をつけるんだよ」