Japanische Klassiker mit Furigana
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ひのついたかかと
火のついた踵
宮本 百合子
Lesen Sie 火のついた踵 (ひのついたかかと) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.781 Zeichen · 34 Bildschirme
みさ子 わからないの。ただ、お昼っからって云ってよこしただけなんですもの。――でも、きっともうじきに来るんでしょう、どうせ日曜ですもの一日、あの人達は暇なんだわ……(調子をかえ)貴方も今日はいいでしょう?
振一郎 さあ……
みさ子 駄目?
振一郎 しなければならないことがあるからね。
みさ子 (失望を押え)たまだからいいじゃあないの? 一寸でいいから一緒にお茶でも召上れよ。
振一郎 しなければならないことを控えて、表面ばかりおつきあいをしなければならないことはないだろう?
みさ子 それはそうだわ。――だけれども――あの人達だって、随分久しぶりで来るんですもの……
振一郎 あなたが、ゆっくり遊んであげれば結構じゃあないか。
みさ子 だって……(深く顔を曇らせる、遠慮しながら)貴方、あの人達の来るのがお厭なの?
振一郎 どうして? 僕がそんなことを云ったかい?
みさ子 おっしゃりゃしないわ。けれども――若し、悦んで下さるなら、暫くの間位、皆で、気持よく楽しんで下さるのじゃあないかと思うの。貴方は、私独りで遊んであげれば好いだろうっておっしゃるけれど――そうじゃないのよ。