Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいたんけん
火星探険
海野 十三
Lesen Sie 火星探険 (かせいたんけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.522 Zeichen · 155 Bildschirme
山木はとうとう悲観して、スパナーを放りだした。
「でも、明日はどうしても出発しないと、日程がくるってしまうよ。それにあのとおり友だちも大さわぎしているんだから、僕たちの出発がおくれると、またひどい悪口をあびなければならないよ」
「それは分っているけれど、この有様じゃあねえ。こんな車を買わないで、もっといい車を見つけりゃよかった」
「仕方がないよ、さあ、元気を出して、どうしても修理をやっちまおう、今夜は徹夜でやらなくちゃね」
「うん」
河合にはげまされて、山木はふたたびスパナーを取上げた。
ほんとうに、その夜は修理にかかってしまった。二人は油だらけになって一睡もとらず暁を迎えた。しかしまだ修理はすんでいなかった。フェンダーを直し、イグナイターをやりかえねばならなかった。その上に車体をペンキで塗りかえる予定であった。二人は朝飯もたべずに工事を急いだ。
そういう二人の気持も知らずに、二人のうるさい友だち連中は、早朝から集まって来てこの大自動車旅行の出発を見ようというので大さわぎをしていた。
「この辻を通るという話だったが、まだ通らないじゃないか」
「まだ一時間と十九分あとのことだよ。