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Japanische Klassiker mit Furigana

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ほのおのひと――ゴッホしょうでん――

炎の人――ゴッホ小伝――

三好 十郎

Lesen Sie 炎の人――ゴッホ小伝―― (ほのおのひと――ゴッホしょうでん――) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.035 Zeichen · 207 Bildschirme

Aozora Bunko

いや、そんな仕事さえも、時々なくなってしまう。あれは身体が弱いんです。その病身の、なんにも持たない、教育もない女が、一人っきりで、しかも五人の子供と母親を抱えて、やって行かなくちゃならないんですよ! 人間なら――いや、神さまだって――だのにアントン、あなたはあれを、はずかしめることが出来るのか?

モーヴ 私は事実を言っているまでだ。事実を言われて、はずかしめられたと思う者は、まず自分ではずかしいことをするのをやめたらよい。第一、君がこうして、絵の勉強はそっちのけにして、あんな女に同情したり、同棲したりしているのは愚劣だよ。そいつは、センチメンタルな人道主義遊戯だ。

ヴィン 絵の勉強はやっていますよ! いや、僕にとっては、これがホントの絵の勉強です。絵を本気になって描いて行けば行くほど、僕はシィヌに引きつけられて行くんです。いや、シィヌとは限らない、踏みにじられた者、打ちくだかれた者、つまり世の中の不幸な、善良な人間たちに――

モーヴ そらそら、君は不幸なと言う言葉の次に必らず善良なとつづける。それさ、甘っちょろい人道主義と言うのは。不幸な人間は善良だと、きめている。