Japanische Klassiker mit Furigana
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くまのでるかいこんち
熊の出る開墾地
佐左木 俊郎
Lesen Sie 熊の出る開墾地 (くまのでるかいこんち) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.070 Zeichen · 31 Bildschirme
「手続きに使った金ぐらい出しますよ。併し、小作料なら、一粒だって、一銭だって出せません。あなたが現在使用している土地だって、私達が開墾したからこそ、あなたのものになったんだ。あなたは、それだけの広い土地を自分のものにしただけでも、よすぎるくらいじゃないですか。あなたの、名義でもらったから、あなたの所有地にはなっていても、開墾して耕地にしなかったら、あなたのものにだってならなかったじゃないですか。道庁でだって、開墾したものにくれる意志なんだし……」
「いいです。いいです。私が慾を出したから悪いので、皆さんに差し上げますから、幾らにでも、気の向く値段で権利を買い取って下さいな。」
藤沢はそう言ってまた媚笑いをした。
「金のある時にね。併し、権利は早く私等の方へ移してほしいですね。当然のことなんだから。」
「いいですとも。いいですとも。そんなこと明日にでも。」
言いながら、藤沢は、岡本吾亮のために、長い間の計画が崩されて行くのを感じた。
*
開墾場の小屋を一通り廻り終わると、藤沢は落ち葉を踏み付けて事務所へ戻った。彼は窓際のテーブルに対った。そして彼はすぐに算盤を弾くのだった。