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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばくだんたいへいき

爆弾太平記

夢野 久作

Lesen Sie 爆弾太平記 (ばくだんたいへいき) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.653 Zeichen · 98 Bildschirme

Aozora Bunko

たコスリ傷だ。いわば対州鰤の一つの特徴になっていたくらい盛んなものだった。

ところが、それほど盛大を極めていた鰤の周遊が、爆弾漁業の進出以来、五六年の中に絶滅してしまった。勿論、対州の官憲が、在住漁民と協力して極力取締を励行したものだが、何をいうにも相手が爆弾を持っている連中だから厄介だ。間誤間誤すると鰤の代りに、こっちの胴体が飛ばされてしまう。殉職した警官や、藻屑になった漁民が何人あるかわからない……といった状態で、アレヨアレヨといううちに、対州鰤をアトカタもなくタタキ付けた連中が、今度は鋒先を転じて南鮮沿海の鯖を逐いまわし始めた。

彼奴等が乗っている船は、どれもこれも申合わせたように一丈かそこらの木ッ葉船だ。一挺の櫓と一枚か二枚の継ぎ矧ぎ帆で、自由自在に三十六灘を突破しながら、「絶海遥かにめぐる赤間関」と来る。そこで眼ざす鯖の群れが青海原に見えて来ると、一人は艫にまわって潮銹の付いた一挺櫓を押す。一人は手製の爆弾と巻線香を持って舳先に立ち上るのだ。このバッテリーの呼吸がうまく合わないと、生命がけのファインプレイが出来ないのだ。

手製の爆弾というのは何でもない。