Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちち

父

金子 ふみ子

Lesen Sie 父 (ちち) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.107 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

おっ師匠さんは子どもに、白砂糖を二斤中元に持って来いといいつけた。おそらくこれがおっ師匠さんの受ける唯一の報酬だったのだろう。けれど私にはそれが出来なかった。生活の不如意のためでもあったろうが、家のごたごたは私の学校のことなどにかまってくれる余裕をも与えなかったためでもあろう。とにかくそんなわけで私は、片仮名の二、三十も覚えたか覚えないうちに、もうその学校からさえ遠ざからなければならなかった。叔母の店は夏の終りまで持ちこたえられなかった。二人はまた山の家へ引きあげて来た。家は一層ごたつき始めて、父と母とは三日にあげず喧嘩した。

二人が争うとき私はいつも母に同情した。父に反感を持ちさえもした。そのために私は母と一緒になぐられもした。ある時などは、雨のどしゃぶる真夜中を、私は母と二人で、家の外に締め出されたりなどした。

父と叔母とはあいかわらずむつまじかった。けれど、実家からはいつも叔母の帰宅を促して来た。そしてとうとう、叔母も帰るといい、父も帰すといい出した。母も私も明るい心になったのはいうまでもなかった。

父はしかし、叔母を帰すについては、叔母をまさか裸では帰されないといった。