Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぎゅうにくとばれいしょ

牛肉と馬鈴薯・酒中日記

国木田 独歩

Lesen Sie 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.018 Zeichen · 109 Bildschirme

Aozora Bunko

「それから道行は抜にして、ともかく無事に北海道は札幌へ着いた、馬鈴薯の本場へ着いた。そして苦もなく十万坪の土地が手に入った。サアこれからだ、所謂る額に汗するのはこれからだというんで直に着手したねエ。尤も僕と最初から理想を一にしている友人、今は矢張僕と同じ会社へ出ているがね、それと二人で開墾事業に取掛ったのだ、そら、竹内君知っておるだろう梶原信太郎のことサ……」

「ウン梶原君が!? あれが矢張馬鈴薯だったのか、今じゃア豚のように肥ってるじゃアないか」と竹内も驚いたようである。

「そうサ、今じゃア鬼のような顔をして、血のたれるビフテキを二口に喰って了うんだ。ところが先生僕と比較すると初から利口であったねエ、二月ばかりも辛棒していたろうか、或日こんな馬鹿気たことは断然止うという動議を提出した、その議論は何も自からこんな思をして隠者になる必要はない自然と戦うよりか寧ろ世間と格闘しようじゃアないか、馬鈴薯よりか牛肉の方が滋養分が多いというんだ。僕はその時大に反対した、君止すなら止せ、僕は一人でもやると力味んだ。すると先生やるなら勝手にやり給え、君もも少しすると悟るだろう、要するに理想は空想だ、痴人の夢だ、なんて捨台辞を吐いて直ぐ去って了った。