Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Lesen Sie 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.018 Zeichen · 109 Bildschirme
親とか子とか兄弟とか、朋友とか社会とか、人の周囲には人の心を動かすものが出来ている。まぎらす者が出来ている。もしこれ等が皆な消え失せて山上に樹っている一本松のように、ただ一人、無人島の荒磯に住んでいたらどうだろう。風は急に雨は暗く海は怪しく叫ぶ時、人の生命、この地の上に住む人の一生を楽しいもの、望あるものと感ずることが出来ようか。
だから人情は人の食物だ。米や肉が人に必要物なる如く親子や男女や朋友の情は人の心の食物だ。これは比喩でなく事実である。
だから土地に肥料を施す如く、人は色々な文句を作ってこれ等の情を肥かうのだ。
そうしてみると神様は甘く人間を作って御座る。ではない人間は甘く猿から進化している。
オヤ! 戸をたたく者がある、この雨に。お露だ。可愛いお露だ。
そうだ。人間は甘く猿から進化している。
五月十二日
心細いことを書いている中にお露が来たので、昨夜は書き続きの本文に取りかからなかった。さて――
もしお政が気の勝ている女ならば、自分がその夜三円持て母を尋ねると言えば、
「質屋から持って来たお金なんか厭だと被仰ったのだから持て行かなくったって可う御座いますよ」