Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうかしあかちょこべえ
狂歌師赤猪口兵衛
夢野 久作
Lesen Sie 狂歌師赤猪口兵衛 (きょうかしあかちょこべえ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.418 Zeichen · 79 Bildschirme
本堂に近い柴垣の処で立止まった良助は、又もや腕を組んで、今出て来た墓所の奥の暗がりを振返った。その頬冠りの蔭の物凄い眼付を見ると和尚が又もやガタガタ震え出した。
「……も……もしやあの……非人が下手人では……」
良助は返事をしなかった。暫く考え込んでいたが、やがて思い出したように頭を振った。
「わからんわからん。何が何やらサッパリわからん。……とにかくあの赤猪口爺を探し出いて、口を割らせて見んことには、見当の付けようがない」
博多瓦町はずれ。筑紫野を見晴らす大根畠と墓原の間の小径の行止まりに、万延寺の本堂と背中合わせにして一軒の非人小舎がある。もっとも非人小舎とは言うものの、その小径の左右に、何処かの火事の焼跡から拾って来たらしい大きな焼木杭が二本、洒落た門構えの恰好に立っているのが、その奥のガラクタ小舎とは不釣合いな奇抜なものに見える。しかもその二本の焼木杭の左右の目通りの高さに、錆びた五寸釘を一本ずつ打込んで、これも程近い那珂川縁あたりから拾って来たらしい、鼻緒も何もないノッペラボーの古下駄を二つ掛け並べて、右の方には狂歌師、坂元寓と達筆な二川様、左の方には、定家様くずれの行書面白く取交ぜて、