Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きつねび
狐火
豊島 与志雄
Lesen Sie 狐火 (きつねび) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.594 Zeichen · 11 Bildschirme
と同時に、腹掛の底の三本の栗羊羮の重みが、貨幣の重みみたいに、ずっしりと腹にこたえた。
折角貰ってきたんだが、一本を平吉にくれてやるか、と彼は考えた。残りの二本じゃあ家の三人の子供等がまた喧嘩あ初めるかも知んねえ。だが、半分ずつにして……半分を婆さんに……うむ。……平吉は喜ぶだろうな……。
立場茶屋の近まったのを知ってか、坂道の余勢をもって、ぱっかぱっかと馬が足取を早めて、そこの曲り角を曲った時、向うの人家からぱっとさす光の中に、黐竿を持った平吉の姿が、くっきりと浮び出した。
やあ!
夢からさめたような、咄嗟の出来事だった。何に慴えてか馬が駈け出した……までは覚えていたが、彼が荷馬車から飛び降りて、馬の轡を押え止めた時には、平吉は俯向にぶっ倒れて、足をぴくりぴくりやっていた。肋骨から頭半分へかけて、車輪の下に押し潰されていた。
二
のっぽの三公は、二週間ばかり警察に留め置かれた。
平吉を轢き殺したことについて、彼はただ、俺が悪かった、許してくれ……と打歎くばかりで、そういう場合に誰でもがする通り、向うが悪いんだと昂然と云い張ることをしなかった。