Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 174.521 Zeichen · 344 Bildschirme
でもイギリスにはディケンズ病みたいなものが流れていて、心情的傾向は、とかく炉辺を恋うて、剛健な大気のそよぎそのものの中に心情を嗅ごうとしない危険があります。キャスリンにしてもそうよ。文学におけるヴィタミン欠乏症です。「風に散りぬ」などと肌合いのちがうことどうでしょう。キャスリンの文章は、殆どメロディアスです、文章そのものが或る慰安です。甘くはなくても。彼女は人生を愛しました。
愛した、と云えば、イギリス人が、あんなに自然のままということを大切に珍重する公園、所謂イギリス式庭園を愛するのは、アメリカ人みたいに、家の中も外もなく、森から湖から土足で愉快に出入りして暮す気分からではなくて、要するにコントラストなのね、生活感情の。一面で、社会生活がヨーロッパでは亢進してやかましくて、ぬけ目なくて、しきたりで、大きい声でものを云うと失礼で、ウーとなってしまうから、太古ながらの樫の木が生えて、鹿がいて、むかし祖先たちが、裸で炙肉の骨をつかんでケンカした風物がなつかしいのね。風景画となると、もう絵はうちで見るものだから、あのイギリス独特の、面白くてつまらない風景画となってしまうのでしょうか。