Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 174.521 Zeichen · 344 Bildschirme
つもりで居ります。今はまだ七尺五寸の地底にコンクリートの柱が何本か立っている丈よ。トラックがなくて材料が来ないのですって。では明日。明日は砂糖配給日です。
九月十五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(封書)〕
九月十三日
きょうは、もうすっかり秋らしくなりました。ブランカは繁忙をきわめて居ります、わけは、けさ八日づけのお手紙頂きました、この封緘一つから、何と音楽がきこえているでしょう、わたしのこころに絃がある限り、先ずこれはこたえて鳴らずに居られません。昨夜「風に散りぬ」の第二巻だけが、やっと来ました、わるいブランカでしょう、お先に失礼してよみたいと思っているのよ。さて、きょうは、もう一つ、先日来の日記をすっかり整理したいと思います、こういう日頃、日記がブランクになるというところに必然があり、又そうさせまいと努力するところにも必然があります。そしてこの三つのうち、いつかひとりでに、最も適切な選択が行われて、これを書き出しました。
八日づけのお手紙呉々もありがとうね。人間のこころに張られている絃の数というものは凡そどの位でしょう、考えると、おどろかれます。