Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 174.521 Zeichen · 344 Bildschirme
今ひどく疲れたり、へばったりするのは、具体的に、急な時間のとき処理しなくてはならないものが、あなたとわたしの事物ばかりでない、ということから来て居ります。五分間に二本の手が出来ることは大体きまったものです。リュック一つにしろ自分の分だけなら何でもないのよ。しかし先日のようなときは、一人で三つ始末しなくてはならず、その上、食糧のことも何もかも集約的にどっと来るから、一人ではあと大へばりするのよ。もしかしたら、わたしのやりかたは、少々ピントはずれかしら、とお手紙よんで考えました。一人の人間しかいない以上、一人だけの用を先ずしておいてあとはそのときという工合で、当然なのかしら。腹も立つわね、日頃何一つ心がけず放っておく人は其から来る不自由をしてみればいいとかんしゃくも起したいことね。バカ正直で、自分がいるのにと、つい柄にもなく意気ごんでクタクタになって、あなたから信用失墜ではユリちゃんも形なしね。わたし一身のことは(ばたつきの一形態かもしれないけれ共)日頃心がけて、ブーとなってからそれというほどでもないのよ。高射砲の音をきいたからと云って、まさか足どりがあやしくもなりません。