Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.952 Zeichen · 130 Bildschirme
十月二十三日
今の表現の必然のかたちで、十七八で書き始めたのなら末が心配だが、一遍死んで亦生きて、そして字がかけないから心にかかれたものとしてああいうかたちをとるなら捨てたものではないと思います。これからも出来る間は続けましょう。ですから自然作品としての一つの部分をもなすわけで、いつかお気が向いたら文学作品としての感想をお聞かせ下さい。それが聞いてみたいだけまだ馴れずおじおじとしたところがあるのですね。
もうそろそろやめなくてはね、あんまり机の上のコスモスがきれいだから二輪ほど封じ込みます。
十月二十三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 中西利雄筆「樹間」(一)、福沢一郎筆「道」(二)の絵はがき)〕
(一)綿入れやどてらが遅れて何と気になることでしょう。月中にはお送り出来ようと思います。夜着は今のでは冬が越せますまいから、厚いのが出来次第お知らせ致しますから、暫らく不自由をして頂いて、小夜着を下げて入れ替えましょう。ところがこれが又来月仕事でね。冨山房文庫はついでがある毎に気をつけてみていて店も調べましたがありません。忘れては居りませんから。毛糸足袋の専門家は今年赤ちゃんがいてだめだから、家で下手な繕いをしてお送りします。