Japanische Klassiker mit Furigana
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めずらしいさかもり
珍しい酒もり
小川 未明
Lesen Sie 珍しい酒もり (めずらしいさかもり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.498 Zeichen · 12 Bildschirme
雪が降ってきて、あたりは真っ白になり、やがて、その年も暮れて、正月になろうとしたのであります。
「どんなにか、宿なしどもや、乞食らが、この寒さになやんでいることだろう。彼らは、楽しいお正月を迎えることもできない。なかには、災難から、そうおちぶれてしまったものもあろう。事情を聞いたら、いずれも、気の毒なものばかりのように思われる。彼らからいろいろの話を聞くだけでも無益ではないであろうから、正月には、彼らを招いて、ひとつ盛大な宴会を開いて、みようと思う……。」
王さまは、こんなことを頭の中に描かれました。そして、その旨をさっそく、家来たちに申しわたされたのであります。
家来たちは、いずれも、そのお考えなされたことが、たいへんによいことであり、また、おもしろいことだといわぬものはなかったのです。
「いや、北の国には、また、南の国と違った、いろいろの不思議なこと、珍しいことがあるであろう。はやく王さまに、宿なしどもや、乞食の申しあげることを自分らも聞きたいものだ。」と、南の国へ使いにいって帰ってきた、家来などはいったのであります。
しかし、北の方の王さまは、なんとなく、それほどの期待をされていませんでした。