Japanische Klassiker mit Furigana
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げんこんのしょうじょしょうせつについて
現今の少女小説について
宮本 百合子
Lesen Sie 現今の少女小説について (げんこんのしょうじょしょうせつについて) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.247 Zeichen · 7 Bildschirme
どうしたって今の様な涙っぽい物語りはやめなければなりません。
希臘神話的なそして又その中の人物の感情をさっぱりと単純にしたものを入れていいんです。
多くの婦人は一人前になってからは大部分せわしい、現実の不愛嬌な顔ばかりを見て暮さなければならない様に生れついて居ます。
せわしい中にも苦しい中にもどっかしらんにのびやかに奇麗な心のある様にするのには、何でも彼んでもを吸取紙の様に吸うその頃の頭の中におぼろげにでも奇麗な感情をつぎ注いで置くのがいいんです。
少女小説の著者の名にあこがれて、未来の文学者と自任してなま半かなものになったりその中に描かれた都会の生活の華やかさをしたって取り返しの出来ない事をする人だって必してないじゃありません。
少女小説に筆を染める人々は丁度大学の教授よりも、小学校の教師の方が責任が重いと同じ様に、大した作をする人々よりも一層の注意と責任と思慮が必要なんです。
そして文筆も必して商売的でなくみっちりと重味のある考え深いしまった調子で書かなければなりません。
健な筆で書かなければいけないんです。
流行的な気分を打ち破って澄んだ心を表わさなければいけないんです。