Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme

Aozora Bunko

どっちへ転んだところでその落ちつきどころを覚悟してしまえば、人生は、こんな紋切形のものはございますまい。これに反して、美しさの世界というものは、もちろんそれには陰をもつ苦悩が伴いますけれども、念々に意表に出て、新しく生れて、落つきどこの定めようもありません。動きに動く物憎い抽象の恋人、わたくしはいつの間にかこの割りきれない落ちつきどころのない恋人の手管に翻弄され始め、翻弄されるのを心ゆくばかり楽しい思いがして来たのでありました。この恋人を創造するわたくしの相変らず不器用な手先は却っていじらしい感じがいたします。

美しさを産む材料が、筆や紙でもなく、絵の具や画布でもなく、また金属や板木の楽器でもなく、歯に当てればぽろりと崩れて、咀嚼の間に咽喉に流れてしまう。砂糖と、穀粉そしてわたくしの意匠は血と肉とになって人々に融け入る。何と心も躍る業でしょう。どうか、おじいちゃんやおばあちゃんには食べられたくない。あまりによく筋肉が締り過ぎたが故に厳しい縄目のあとのように憂愁の隈さえ見える、あの青白く逞しいミケラアンゼロの若きダビデの像に似た肩と胸と腕を持つ若人に食べて貰いたいものです。