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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうじょうるてん

生々流転

岡本 かの子

Lesen Sie 生々流転 (しょうじょうるてん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 297.521 Zeichen · 586 Bildschirme

Aozora Bunko

すればわたくしはその若人の体内のヴィタミンのようにでもなってその人の生涯に生きて行くであろう。いくら、うつし身の若い男でも、池上や葛岡と共に生きて行くことは此方が負担になって懲々します。

同僚の娘たちにこの私の希求を話しますとみな大賛成です。午後三時のお茶、娘たちはおいしいチョコレートのナンバーをよく知っています。それを選び取って食べながら窓から見張らす東京郊外の田園の景色、蝉が丘を揺がすばかりに鳴立てゝおります。見廻りに来た包装部主任のSさんに若きダビデを顧客に持ちたい話をしますと、事務家風に考えていましたが、めき/\と顔に若い色が漲って来て、

「そうですね、この豪華箱だけは、そういった青年か美しいお嬢さんに開けて食べて貰いたいですね。よろしゅうござんす。一つ広告課へそういって、宣伝文にそう書いて貰いましょう。この会社だって儲かっているんだから、一方このくらいのロマンチックな商売はしてもいいでさ」

娘たちは自分たちの青春が主任の気分を誘惑し去ったのがおかしいと手と手を打ち合ってきゃっ/\と笑います。

この娘たちは、時日の長さや事件の軽重では大したこととも思われませんが、それだけに経験に於てすら何か人生全般にわたって頼むべからざる果敢無さを感得したほどの繊鋭なカンを持ち、しかも、自らの若さに就ては惚々する