Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しらゆきひめ

白雪姫

久生 十蘭

Lesen Sie 白雪姫 (しらゆきひめ) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.723 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

とセセラ笑った。

あちらこちらと、無意味な彷徨を一時間以上もつづけたのち、これならと思う割目を見つけた。

「おい、ここを飛ぶよ」

どうでもなれと、眼をつぶって飛んだ。どうやら、事なく飛び越えたが、うまくいったと思ったひょうしに、身体中の筋肉と神経が縮みあがった。

「飛べ」というと、ハナも飛んだ。そのとき、ハナの顔が細くなったように見えた。

これだけ苦労をして廻り道をしたところは、さっき飛びかねた割目のすぐそばだったので、さすがに呆れて、氷の上に腰をおろしてしまった。

陽が傾きかけ、山の影が氷河のうえに大きく出てきたと思うと、霧のような冷たい山気が動いて、シャルドンネの峯のあたりが雲の中に隠れてしまった。二人がわたってきた氷河の中流に薄い洩れ陽がさし、磨硝子の面のように光っていたが、間もなく、そのあたりも漠々とした雲の領域になってしまい、いけなければ後帰りすればいいと、多寡をくくっていた阿曽の希望を、みじめにおしつぶしてしまった。

トゥルの山小屋のある西北のかたに、シャモニーの谷からあがった薄赤い雲が棚曳いているが、なんとなく陽ざしの色が薄れて、日暮れに近い景色になっている。