Japanische Klassiker mit Furigana
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ふくざわゆきち
福沢諭吉
高山 毅
Lesen Sie 福沢諭吉 (ふくざわゆきち) von 高山 毅 (たかやまつよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.555 Zeichen · 109 Bildschirme
諭吉は、その男といっしょにかえろうとやくそくをしておいたのですが、もとより中津へかえるつもりはありません。心は江戸へむかっていました。といっても、江戸にはたよっていくところがありません。
さいわい、江戸から長崎へ勉強にきている書生なかまに、岡部という青年がいました。しっかりした人物ですし、そのお父さんは、江戸で医者をしていました。
「ひとつ、きみにおねがいがあるんだけど。もし、わたしが江戸へいったら、きみのお父さんの家のげんかん番にしてくれるよう、きみからたのんでもらえまいか。」
とたのみますと、
「いいとも。日本橋にいって、医者の岡部ときいてもらえば、すぐわかるよ。」
と、さっそく手紙をかいてくれました。
こうして、三月のなかばごろのある日、諭吉たちは長崎をたって、諫早(長崎県)へむかいました。そこへついたのは、月のあかるいばんでしたが、諭吉は、くろがね屋にむかっていいました。
「ところで、くろがね屋。おれは長崎をでるときに、中津へかえるつもりであったが、きゅうにかえるのがいやになった。これから下関へでて大阪へむかい、それから江戸へいくことにした。ついては、めんどうでも、このにもつと手紙をとどけてはもらえまいか。