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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくざわゆきち

福沢諭吉

高山 毅

Lesen Sie 福沢諭吉 (ふくざわゆきち) von 高山 毅 (たかやまつよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.555 Zeichen · 109 Bildschirme

Aozora Bunko

なんだ、石ころじゃないか

それから、かぎをつっこんで、まわしてみましたが、なかなかあきません。

「これは、かぎがこわれたんですね。くぎでなければ、あかないかもしれません。」

「そうかい。では、くぎをつかって、あくようにしておくれ。」

お母さんは、台所のほうへさっていきました。

諭吉は、くぎをもってきて、そのさきをまげて、かぎあなにさしこんで、あっちにまわしてみたり、こっちにまわしてみたり、いろいろとくふうをこらしました。顔のあたりを、かが四、五ひき、うるさくとんでいるのを手でおいはらいながら、かんがえこんでいます。両足をかわりばんこにあげているのは、かにさされないためでもありますが、便所にいきたいのをがまんしているためでもありました。それほど、ひきだしをあけるのにいっしょうけんめいになっていたわけです。

そのうち、ひきだしがすっとあきました。

「お母さん、あきましたよ。」

といったとたん、こらえていることができなくなったのでしょう、諭吉はバタバタと便所へはしりました。

なんだ、石ころじゃないか

ところが、そのとき、兄さんの三之助が、ほご紙(ものをかきそこなって、不用になった紙)を部屋いっぱいにひろげて、整理をしていました。