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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅうさいようしかがみ

秀才養子鑑

佐々木 邦

Lesen Sie 秀才養子鑑 (しゅうさいようしかがみ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.837 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

「成程」

と小室君は額に手を当てゝ見たら、汗をかいていた。

「妙に女婿や養子の多いところですよ。あすこに鬼瓦のような怪物がいるでしょう」

「何処ですか?」

「柱のところです。そら、額に鉛筆を当てゝ考えているでしょう? 頭デッカチです」

「あゝ、分りました」

「あれは香坂重役の養子です。秀才ですよ、これは。僕と一緒に帝大を出ました」

「覇を争ったんでしょう?」

「まあ、そんなところです。それから占部君も秀才です。これは大株主の女婿です。矢っ張り袖の香組の名を辱めません。会長自身は好い加減なものですが、他の連中が秀才論の証明をしています」

「袖の香組ってのは何ですか?」

「橘会のことです。袖の香組だの橘会だのと妙に風流がっているのが癪じゃありませんか?」

「さあ」

「僕達はその向うを張るのでもありませんが、矢っ張り会をやっています。実力組というんです」

「成程」

「入りませんか? 在野の秀才を網羅する会です。僕が推薦します」

「有難いですけれど、実は僕も……」

「何ですか?」

「養子の組です」

「それは/\、失敬しました」

「いや、一向」

「袖の香組ですか? これだからいけない。何うも僕は頓狂だ」