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Japanische Klassiker mit Furigana

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しほんたいへいき

私本太平記(五)

吉川 英治

Lesen Sie 私本太平記(五) (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 252.330 Zeichen · 505 Bildschirme

Aozora Bunko

一見、みなどうにでもなるものみたいに慴伏していた。

九月二十一日。

天、晴。

みくるまは早朝、都門を発し、淀川のみなみ、男山の石清水八幡に御着。

その日に。

北条誅滅、王政一統、ふたつながら大願の成った報告がおこなわれ、天皇神拝の御儀に次いで、玉串がささげられる。

二十二日。

山上護国寺にて大供養。

夜、一山をおねぎらい。

二十三日、御下山。

途上、ふもとの善法律寺では、俗に“もみじ寺”とさえいわれる――紅葉の盛りをごらんありながらお小休み。そして同日中に還幸。――というのが、時の「護国寺供養記」に誌された“行幸次第書き”だった。

供奉には、六衛府の公卿、近衛の騎馬、舎人、仕丁から、窪所の侍までみな盛装して従った。

当然そのうちには、千種忠顕、足利尊氏、新田義貞、楠木正成、名和長年、佐々木道誉らの列も交じっている。――あの物堅そうな名和長年までが、ちかごろ彼の家中風俗を町でも“伯耆様”と呼んでいるほど、いつのまにか都振りに染んで、恩賜の“帆掛け紋”を、旗、道具、衣裳につけ、その行装の華奢なこと、たれにも負けない風だった。

それとまた。

二日目におこなわれる供養の大導師は、東寺ノ長者道意であったから、それの一行もたいへんな人員だった。