Japanische Klassiker mit Furigana
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しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
Lesen Sie 私本太平記 (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.638 Zeichen · 233 Bildschirme
上杉憲顕をはじめ、江戸氏、葛西党、三浦一族、坂東八平氏、武蔵七党などの混成旅団で、あなどりがたい兵質と数であった。
顕家は、このとき、
「越前の新田義貞は、われらが、はや、ここまで来たことは、夙に聞いているはずだ。義貞は、どう動いているか。義貞のうごきこそ、知りたいもの」
と、しきりにあせった。
けれど、忍びの連絡はなし、何ら、その消息を知りようもない。もし、義貞も京都へと、歩調を共に進んでいるなら、自分はここを一歩でも退くべきでなく、どんな犠牲を払ッてでも、一路京都へ行くべきであると、顕家は考える――。
「おそらくは」
と、結城ノ入道宗広が、彼の長い経験から見て言った。
「新田殿としては、うごきたいにも、うごかれぬ状態なのでございましょう。もし、それができるくらいなら、東国へ迂回して、すでにわが軍と合流もしていたはずです」
「では、ぜひもない。道をかえて、伊勢路から奈良へ入ろう」
「が、それにしても」
「うしろの敵か」
「さればで」
「なんの一ト反撃くれて、敵の潰えるそのひまに、順次、南へ下がって行け」
反り合戦というものは、非常な迅速と、敵の油断を突くのでなければ成功しない。