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Japanische Klassiker mit Furigana

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しほんたいへいき

私本太平記

吉川 英治

Lesen Sie 私本太平記 (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.598 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

――その死骸を六波羅へ舁いで行ったのはもう朝がたで、街は黒山の見物だった。

調べの結果。――兇漢は、甲斐生れの浅原八郎父子と分った。ところが、浅原の所持の刀が、三条ノ宰相実盛の家に伝わる“鯰尾”と鑑定されて、三条ノ宰相も即刻、検断所の手で搦め捕られた。――つづいて彼の自白から、事件の張本は、ほかならぬ亀山上皇であるという口書までが取られたのだった。

ゆらい持明院統の後深草は温和だが、亀山は剛毅でとかく荒々しい。かねがねの御遺恨から、伏見天皇を亡い奉ろうとした御使嗾にちがいない。――ありそうなことと、世間もいった。

わけて、皇后の兄、西園寺公衡などが、やッきとなって、亀山の御処分を、幕府へ迫ったので、亀山上皇もついに「……自分には全く関係のないことだ」と、弁解の御書を執権貞時へ宛てて送り、なおかつ、四十一歳で御出家の身となってしまった。

が、伏見天皇のあとを享けた後伏見天皇は、両統交代の約を守って、次には大覚寺統の

後二条天皇

へ御位を譲られた。

そして、順序として、次代皇太子には、また持明院統から、後伏見の弟、富仁を擬していたところ、これがまた大覚寺の後宇多上皇の御気色にさわり、一ト悶着をみたが、関東方では、交代制を堅持して、とりあわなかった。