Japanische Klassiker mit Furigana
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ほだかだけやりがたけじゅうそうき
穂高岳槍ヶ岳縦走記
鵜殿 正雄
Lesen Sie 穂高岳槍ヶ岳縦走記 (ほだかだけやりがたけじゅうそうき) von 鵜殿 正雄 (うどのまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.443 Zeichen · 17 Bildschirme
万山の奥ともいわるる槍でさえ、夙くから開け、絶頂始め坊主小屋等は、碑祠を建立せられたるため、幾部分汚されてるが、世に知られないのは穂高の幸か、空海も、播隆(槍ヶ岳の開山和尚)も、都合よく御開帳に出っくわせなかったろう、とこしなえにこのままの姿で置きたいものだ、とかくに浮世の仮飾を蒙ってない無垢の爾を、自分は絶愛する。
岳名の穂は、秀の仮字にて秀でて高き意なるべしと、また穂高を奥岳ともいう、と『科野名所集』に見ゆ、俊秀独歩の秀高岳、まことにこの山にして初めてこの名あり。
五 北穂高岳
午後二時三十分、最愛の絶頂に暇を告げ、北に向いて小一丁も進むと、山勢が甚しく低下して行くので、驚いて岳頂を見ると、はや雲深くされ、西穂高が間々影を現わすより、蒲田谷へ下りかけた事と知れ、折り返して頂上に出で、東北へと尾根伝いに下る。
此処から槍までは、主系の連峰を辿るのだ、即ち信・飛の国界、処々に石を積み重ねた測点、林木の目を遮ぎるものはなく、見渡す限り、※※たる岩石、晴天には槍がよく見えるから、方向を誤る気支いはない。山稜は概して右側にかぶり、信州方面には絶峭が多い、二、三の場所を除けば、常に左側十数歩の処に沿うて行けばよい。