Japanische Klassiker mit Furigana
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くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん
空中漂流一週間
海野 十三
Lesen Sie 空中漂流一週間 (くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.324 Zeichen · 35 Bildschirme
それで二人は、よく仲のよい悪口を叩きあったものだ。
「なんだ、貴様は。貴様みたいに、数値ばかり気にやんでいると、数値以上の勝利をあげることなんかできやせんぞ」
と六条壮介がからかえば、戸川は戸川で、
「莫迦をいうな。貴様みたいに、戦闘をはじめる途端に数値のことを忘れてしまうようじゃ、どうせ碌でもない敵兵に横腹を竹槍でぶすりとやられるあたりが落ちさ」
と、やりかえすのであった。しかしその実、この二人の将校は、互いに相手の長所を尊敬しあっていたのだ。
真逆この戸川の言葉が讖をなしたわけでもなかろうが、六条壮介のうえにとつぜん不幸な事件が降って来て、彼は第一線を退かなければならないこととなった。
その不幸な事件というのは、或る日彼が、ソ連空軍の爆撃の跡を視察するため、崩れかかった家屋の前に立っていたとき、そこへ急カーヴを切り輜重隊のトラックが驀進してきた。呀っといって彼が身をさけた途端に、トラックの運転をしていた兵隊が未熟のためか周章ててハンドルを切り間違え、あべこべにトラックは半壊家屋の支柱に衝突し、轟然たる音響とともに、とうとうその半壊家屋を潰してしまった。