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Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

そして幸子たちが生返事をしていると、ちょっと蘆屋の海岸まで何でもないやありませんか、脚気ぐらい泳ぎはったら直ってまいまんがと、手を取って引き起さんばかりにして、お春どん、御寮人様や皆さんの海水着出したげとくなはれ、それから自動車呼んどくなはれ、海岸の海水浴場迄やで、と、自分でとっとと云い付けて、三人の姉妹に悦子までも車に乗せて運んで行く。幸子は悦子を泳ぎに連れて行ってやりたくても大儀で気が進まない時などには、板倉に附いて行って貰うことがしばしばあった。そんな調子で、日増しに懇意になるにつれて、言葉づかいなどもへんに心やすだてに、ぞんざいになり、勝手にそこいらの押入を開けたりすると云う風で、眼に余るところも見えては来たものの、用を頼めばどんなことでも厭な顔をせずに足してくれて重宝なのと、話が面白くて愛嬌があるのとが取柄であった。

或る日三人が六畳の間に臥ころびながら、いつものように掃き出し窓から流れて来る冷たい風を受けていると、庭から大きな蜂が一匹舞い込んで来て、最初に幸子の頭の上でぶんぶん云いながら輪を描き始めた。

「中姉ちゃん、蜂やで」

と、妙子が云うと、幸子が慌てて起き上ったが、蜂は雪子の頭の上から妙子の頭の上へ、―――そして又幸子の方へと、次々に三人の頭上を舞い舞いするので、裸も同然の身なりをしている三