Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme
知らせてやることになったので、間もなくその人達が見える筈であること、自分はその人達に遇いたくないし、それに又、啓坊が聞き込んで一緒にやって来る可能性もあるので、彼との邂逅を避けるために一遍帰宅することにしたこと、それらの店員達は板倉の丁稚時代の旧友なので、妹は給血者を求める下心から彼等に知らせようと云い出したのであること、で、自分はひどく疲れているので、病院まで自動車を迎えに寄越して貰いたいこと、帰ったら直ぐ風呂に這入って御飯を食べられるよう、支度さしておいて欲しいこと、―――大体妙子の云っていることはそんなことであるらしく聞えた。
「そう云えば、いったい、―――」
と、貞之助は、幸子が食卓へ戻るのを待って、一段声をひそめながら云った。
「板倉の親兄弟たちは、こいさんと啓坊とのいきさつを知ってるのやろうか」
「親たちは何も知らへんのんと違いますやろか。知ってたらこいさんを忰の嫁に貰う云うこと、許す筈がないやありませんか」
「そうやわ、きっと知らんのやわ」
と、雪子も云った。
「―――啓坊とのことは、親に話してないねんわ」
「妹だけは、知ってるかも知れませんけど、―――」