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Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

もしこの場合、自分一人しか歩いている者がいなかったら、恐らくこの辺で引き返したのであるが、ここでも彼は甲南学校の生徒たちと道づれになった。彼等は今朝、登校して一二時間たった時分にこの騒ぎになり、授業が休みになったので、水禍の中を岡本駅まで逃げて来て見ると、阪急は不通であると云われて、更に省線の本山駅まで来たのであるが、省線も矢張駄目であることが分ったので、暫く駅で休んでいた。(さっき構内の水掃きを手伝っていたのは彼等なのであった)が、水はだんだん増して来るし、そうしていても不安なので、神戸方面へ帰る者と大阪方面へ帰る者と二組に分れ、兎も角も線路を伝わって歩いて行くことに極めたのであると云う。この連中はいずれも元気な青少年たちのことであるから、そんなに危険を感じてもいず、一人が水に篏まり込んだりすると、可笑しがって喚声を挙げている。貞之助は彼等のあとに喰っ着きながら、浮かび上って宙ぶらりんになった線路の上を、枕木から枕木へ飛び越えつつ辛うじて渡り切ったが、下には眼も眩めく速さで激流が流れていた。と、水の音と雨の音に掻き消されて、その時迄は分らなかったのであるが、何処かで「おーい、おーい」