Japanische Klassiker mit Furigana
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ぎみんじんべえ
義民甚兵衛
菊池 寛
Lesen Sie 義民甚兵衛 (ぎみんじんべえ) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.241 Zeichen · 25 Bildschirme
家や田畑は、弟に取られるしな、食物もろくろく食わせらんし、なんぞ口答えすると、弟三人がよってたかって殴ち打擲するんじゃもの。
村人五 けど、阿呆じゃもの、しようがないわ。
村人六 阿呆でも、長男は長男じゃものな。
村人八 死んだ甚七は、あまりおきん婆に甘かったから、いかんのじゃ。
村人六 そうじゃ。死んだ爺もわるいんじゃ。だがのう今度の一揆にやってあのおきん婆の仕打ちはどうじゃ。足腰のたっしゃな息子が三人もあるのにな。自分の息子は出さんでな。常日頃、苛めぬいとる甚兵衛どんを出すんじゃものな。
村人七、八、四 そうじゃ。そうじゃ。ひどい仕打ちじゃ。
村人六 わしゃ、何も知らん甚兵衛どんが、竹槍杖ついて、ちんば引き引きついて来るのを見ると、涙がこぼれたぞな。
村人七 俺も、可哀相で見ておられなんだぞ。勘五郎どん、お前どうしただ。お前が一揆の大将を、甚兵衛どんの家へ案内したいうじゃないか。なんで、この家には、足腰のたっしゃな若い者が三人もいると、いってやらんのじゃ。
勘五郎 そら、後から気のつくことじゃ。わしも、竹槍を差しつけられて案内しとるんじゃろう。命がけじゃないか。