Japanische Klassiker mit Furigana
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みみこうすい
耳香水
大倉 燁子
Lesen Sie 耳香水 (みみこうすい) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.465 Zeichen · 29 Bildschirme
相手変れど主変らずッて奴でね。ちょいちょい男が変るんです。いつも相手は毛唐だが――。その女給さんですか? それや貧弱な女で、装なんかも構わないで、粗末な着物を着てるんですよ』
『でも容子のいい女ですよ』
『それじゃ何ですか、その女給さんが逢びきに来てみたら、自分の部屋に知らない男がいた、しかもその人が死んでいたって訳なんですか?』と私が申しますと、張氏は首を縮めて笑いながら云いました。
『恰度今日の正午頃ね。そのお客さんが着いて、直ぐ食堂に入って行って昼飯を注文したんですよ。大分飲ける人と見えて、葡萄酒だ、ウイスキーだ、とたらふく飲んだり喰ったりして、腹一杯になると今度は眠くなったんでしょう。少し息ませろ、部屋はどこだ、案内しろっていうんです。処が生憎と空いた部屋は一つもなかったんですよ。仕方がないから女給さんの部屋を一時借りる積りで、そこへ案内してやったんです。女給さんは昨夜来たばかりだし、まさか続けて今夜も来るたあ思わなかったもんですから。今までにだって――。あの部屋が空てる時はまた貸しちゃあ調法していたんですからね。それにそのお客さんは逗留する人じゃないんです。