Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しょっこうとびしょう
職工と微笑
松永 延造
Lesen Sie 職工と微笑 (しょっこうとびしょう) von 松永 延造 (まつながえんぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.696 Zeichen · 144 Bildschirme
人が文字以外の文字を読むのは実にそんな時である。簡単は立派な複雑になり、ほんの西瓜の見張り小屋のような文章が、何だか有難く宏壮なお寺様のようになって了うのである。
母親は誰かしらに此の喜びを分け与えねば、自分の体がたまらないような気がして来た。それで又家を出て見ると、彼の女が貸した金を仲々返して呉れない男の何人目かの子が、直ぐその弟を背負うた儘、転んで了って、重い負担のために、起き上る事も出来ず、藻掻いているのに、行き会った。母親は急いで、子供を抱き起し、「可哀相に……」と繰返した。
「之は利息だよ。」と子供は帯の間から十銭の紙幣を二枚出した。
老いた女は少し顔を赤くして考えた。お金が哀れな人の所へ行って、利子と云うものを盗んで帰って来ると……
「そのお金は少いけれど、お前のお父さんと、お母さんが、暑い日中、畑へ出て、働いて出来たのだね。それは暑さの籠ったお金だね。ああ暑い日中丈は畑へ出ぬように……」と老いた人は独語とも祈りとも判明しない言葉を、天に向き、又地に向いて呟いた。
それから彼女は二十銭を可愛い子供に与え、子供はその半分で果物を買い、半分で鉛筆のような品を求めた。