Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じゆうじん

自由人

豊島 与志雄

Lesen Sie 自由人 (じゆうじん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.030 Zeichen · 139 Bildschirme

Aozora Bunko

もっともっと、たくさんでたらめを並べ立ててあげるわ。」

「なんだい、それは。」

「鵞鳥にしろ、驢馬にしろ、ヨーロッパでは、おばかさんという意味にも使われるんでしょう。」

「ああ、おばかさんか。」

「須永のおばさまは、面白いかたよ。」

「然し、ねえ、私の話し方がまずかったが、実は、お母さんとしては、鵞鳥が主じゃなくて、鵞鳥を飼う池の方が主らしいんだ。よくは分らないがね。」

「池のことなら分るわ。言ってみれば、老後の楽しみで、また老後の見栄ね。お父さまも賛成よ。ただ、順一さんの口真似をすれば、実行に移すプロモーターがなかった。」

「鵞鳥がそれだと言うのかい。」

「お母さまの中で、ガアガア鳴き立てているんでしょう。」

「それこそ、失礼な言い草だ。」

「小父さまの中には、お酒がぐつぐつ沸き立っている。」

「千重子の中には……。」

「とんびが、ヒョロヒョロ鳴いている。」

二人は声を揃えて笑ったが、千重子の笑いが哀調に変ろうとするとたん、二人とも笑いをやめて、ひたと眼を見合った。先刻から、最も大切な事柄の外側をぐるぐる廻って戯れてたようなものだが、もうごまかしがきかなくなった。

「どうして来なかったんだい。