Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はなこ
花子
Lesen Sie 花子 (はなこ) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.950 Zeichen · 11 Bildschirme
「ここにいますか。」
「わたくしの職業にも同じ必要に遭遇することはあるのです。しかしマドモアセユのために不愉快でしょう。」
「そうですか。十五分か二十分で済みますから、あそこの書籍室へでも行っていて下さい。葉巻でもつけて。」ロダンは一方の戸口を指ざした。
「十五分か二十分で済むそうです」と、花子に言って置いて、久保田は葉巻に火をつけて、教えられた戸の奥に隠れた。
* * *
久保田の這入った、小さい一間は、相対している両側に戸口があって、窓はただ一つある。その窓の前に粧飾のない卓が一つ置いてある。窓に向き合った壁と、その両翼になっているところとに本箱がある。
久保田はしばらく立って、本の背革の文字を読んでいた。わざと揃えたよりは、偶然集まったと思われる collection である。ロダンは生れつき本好で、少年の時困窮して、Bruxelles の町をさまよっていた時から、始終本を手にしていたということである。古い汚れた本の中には、定めていろいろな記念のある本もあって、わざわざここへも持って来ているのだろう。
葉巻の灰が崩れそうになったので、久保田は卓に歩み寄って、灰皿に灰を落した。