Japanische Klassiker mit Furigana
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あぢさい
花火・来訪者 他十一篇
永井 荷風
Lesen Sie 花火・来訪者 他十一篇 (あぢさい) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 52.046 Zeichen · 104 Bildschirme
君香は芸者家のはなしが大分むずかしくなって、親元の方へ弁護士を差向けるとかいうはなしを聞き、以前世話になった周旋屋の店が、すぐ河向の須賀町なので、内々様子をききに行ったのだと言うので、「そんなら早くそう言やアいいのに。」とわたしは百円札を並べて見せ、証文は丸抱の八百円というのだから、これでどうにか一時話がつくだろうと、その夜は行末の事までこまごまと、抱き合いしめ合い、語りあかして、翌日の朝早く、わたしは新橋の方さえ遠慮がなくなれば世の中に怖いものはないのだから、えばって、下谷の芸者家へ出かけ、きれいに話をつけて来ました。
さて一月二月は夢中でくらしてしまいましたが、これまでに諸所方々不義理だらけの身ですから、やがて二人とも着るものは一枚残らずぶち殺してしまって、日にまし秋風が身にしむ頃には、ぶるぶる蒲団の中で顫えているようになりました。二人相談ずくといったところで、お君はもともと箱無しの枕芸者ですから、わたし一人覚悟をきめ義太夫の流しとまで身をおとしました。
「お君、お前はよっぽど流しに縁があるんだ。新内と縁が切れたら今度は太棹ときたぜ。しかし心配するな。