Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きくもようさらやまきだん

菊模様皿山奇談

三遊亭 円朝

Lesen Sie 菊模様皿山奇談 (きくもようさらやまきだん) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 189.935 Zeichen · 379 Bildschirme

Aozora Bunko

大「火の廻り」

という。二人は恟り致しまして、後へ退き、女は慌てゝ開き戸を締めて奥へ行く。彼の春部という若侍も同じく慌てゝお馬場口の方へ遁げて行く。大藏は密と後へ廻って、三尺の開戸を見ますと、慌てゝ締めずにまいったから、戸がばた/\煽るが、外から締りは附けられませんから石を支って置きまして、独言に、

大「困ったな、女が手紙を出したようだが、男の方で取ろうという処を、己が大きな声で呶鳴ったから、驚いたものか文を落して行った、これは宜い物が手に入った」

と懐へ入れて詰所へ帰り、是から同役と交代になります。

大「此の手紙をいつぞは用に立てよう」

と待ちに待って居りました。彼の春部というものは、お小姓頭を勤め十五石三人扶持を領し、秋月の甥で、梅三郎という者でございます。お目附の甥だけに羽振が宜しく、お父さまは平馬という。梅三郎は評判の美男で、婀娜な、ひんなりとした、芝居でいたせば家橘か上りの菊の助でも致しそうな好男で、丁度其の月の二十八日、春部梅三郎は非番のことだから、用達し旁々というので、根津の下屋敷を出まして、上野の広小路で買物をいたし、今山下の袴腰の方へ掛ろうとする